承継と継承。意味の違いと使い分け

承継と継承。意味の違いと使い分け

 

日常生活の中で「継承」という言葉を比較的目にする機会はありますが…

 

一方で「承継」という言葉は、滅多に使うことがないと思われます。

 

 

同じ漢字を使用したこれら2つの言葉の正確な意味や違いを、実は知らない…

 

そんな方もおられるのではないでしょうか?

 

 

これら2つは、どういう場面や状況で使用する言葉なのでしょうか?

 

以下の部分では、承継と継承それぞれの意味と違いを説明しています。

 

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「承継」と「継承」の意味は?違いを説明!

 

「継承」と「承継」。

 

漢字をひっくり返しただけで得てして混同して使用しがちですが、厳密にいうと違いがあり用法的にも異なります。

 

 

承継と言う時は…

 

 

「文化・思想・伝統といった、広く社会的歴史的背景を包含した事象を後世に伝えて、子孫代々に至るまで永らえ存続を目的とした営み」を対象に考えています。

 

例えば…

 

「五穀豊穣を祈願するための地元の祭り文化を継承させるため、有志が結集し数十年ぶりに山車を新調することを計画している」

 

こういった時に山車を新調するのは、あくまで祭り文化を断続させないために行われます。

 

 

現在の形に結晶した各地の祭り文化には、当該地方特有の地域特性に応じて発展してきた側面があります。

 

特定の権利利益や明瞭な意味合いの持たない、歴史的潮流のようなものを伝えるのが「継承」の意味です。

 

 

これに対し承継とは「特定の企業・財産・権利義務関係を、次世代や新たな経営者に包括的に譲渡する」という意味合いが強くなります。

 

 

ある企業の創業者が会社設立後数十年にわたって築きあげてきた、不動産・金融資産・取引融資機関に対する債務・あるいは顧客や培われてきたブランドイメージなどののれん資産等…

 

 

「個別具体的に財貨などで客観的に評価判断できるものを、新旧経営者の間で包括的に譲り渡す」

 

承継には、こういった意味が含まれています。

 

 

以上のように、継承は「無形的歴史的背景を持った無形的なものを、特定の人間ではなく広く次世代に維持振興させる」という意味を含意しています。

 

 

地元に帰郷した時に、ほっとする感じ。

 

独特の空気感を私たちが思い出してほっとするような意識化されない共有意識のようなものが、時を超えて存在しているからです。

 

 

これに対して承継は「個人的事情により積み上げてきた財貨などで客観的に価値判断できるものを、個別具体的な個人や集団に譲り渡す」と言う意味合いが濃厚と言えます。

 

 

会社の代表者が変更して新たな経営戦略を考える場合、事業承継した会社に存在する資産やその時雇用している人材であったりします。

 

 

つまり、引き継ぐ事象が抽象的で実態を掴みづらいものを対象に引き継ぐときは「継承」を使い…

 

具体的で明瞭な実態を有しているものが対象なら、「承継」を使うのが正しいと言うことになります。

 

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