承認・承諾・了承とは?意味の違いと使い方を説明!
日本語にはよく似た表現が多く存在するものの、それぞれを同じように使っても意味が通じることもあります。
ですが、意味を理解した上で場に適した言葉を選べば、よりよいコミュニケーションが取れるようになります。
「承認」「承諾」「了承」に関しても、それは当てはまります。
それぞれ、どんな場面で使い分けるのが正しいのでしょうか?
当記事では、意味の違いについて説明しています。
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「承認」「承諾」「了承」。これらの使い方や意味の違いとは?
「承認」「承諾」「了承」という3つの言葉はいずれも「承る」という字が入り、何かを受け入れたことを表しています。
しかし、意味に細かな違いがある上に重みも異なります。
日本語を勉強している最中の方でなくとも間違いやすいため、注意しなければなりません。
共通する文字以外に着目すれば、どういった意味なのかが理解しやすくなるでしょう。
まず了承についてですが、こちらには終わりを意味する「了」という字が含まれています。
そのため誤解してしまう方も多いですが、この字はあくまでも代わりに当てられたものです。
言葉の意味を左右するものではないことに、注意が必要です。
元々は常用外の「諒承」と書かれ、諒には「正しいこと」「もっともなこと」という意味があります。
ここから分かる通り、了承の意味としては何かを納得する・承知することを指します。
敬語表現においてはやや上から目線のニュアンスが強いため、目下の立場となる側が使うのは相応しくないと判断される場合が多く、気をつけなければなりません。
次に承諾ですが、諾には「よろしいと受け入れる」といった意味があります。
辞書によっては了承の説明に用いられていることがあり、意味があまり変わらないと感じる方がほとんどでしょう。
違いとなるのは、承諾という言葉には何かの申し入れや要求・依頼があります。
それに対して承知する、というニュアンスが含まれていることです。
また法律用語としても使われるため、より厳密な印象が強くなります。
承認には認めるという字があり、他の2つと同じような意味もあるものの、さらに別の状況で使われる場合があります。
その状況というのが、「何らかの権限がある立場にある人間や組織などが、申請された物事を妥当であると判断する」場面です。
より公的な印象で堅苦しさを感じる表現であるといえます。
それぞれを使い分けるなら…
了承は、「目上が、目下の報告などを聞き入れる」場面。
承諾は、「契約や取引において、依頼を引き受ける」場面。
承認は、「何らかの決定権を有する立場の側が、まだはっきりとしていない物事に対して正しいことであると認める」場面。
で用いるのが適しているといえるでしょう。
意味が大きくかけ離れているわけではありませんが…
言葉の重みには差があるので、間違えて使ってしまうとちぐはぐな印象になりかねません。
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