準ずるとは?順ずる・准ずるとの違いは?意味と使い方を説明!
「準ずる」「順ずる」「准ずる」。
これら3つの言葉は、それぞれ読み方が同じですが…
何か、意味に違いはあるのでしょうか?
それぞれ、どのような使い方をする言葉なのでしょうか?
こちらの記事では、これら3つの言葉の意味や違いを説明しています。
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準ずる・順ずる・准ずる。これらの意味に違いは?使い方を説明!
普段よく耳にする言葉だけれど、いざ書こうとすると漢字が思い出せない、ということは良くあるのではないでしょうか。
漢字1つ異なるだけで、意味が大きく異なってきてしまうこともあります。
例えば以下のような場合、「」内のひらがなを漢字に直すとどうなるでしょうか。
1. この件の処理につきましては既に前例がありますので、それに「じゅんずる」ことになります。
2. 契約職員のAさんは、正職員に「じゅんずる」待遇です。
「〜にじゅんずる」という言い方は、ニュース等で頻繁に聞かれるほか、オフィスや学校での使用頻度も多いことでしょう。
ここでは、混同して捉えられがちな「準ずる」「准ずる」「順ずる」それぞれの意味とその違いについて説明します。
「准」は「準」の俗字(世間では通用しますが、正確ではない漢字のこと)であり、「準ずる」と「准ずる」は同じように使うことができます。
辞書などには、「準ずる・准ずる」と併記されています。
その意味として…
1. ある基準を標準として考える。のっとる。
2. ならう。なぞらえる。同等の扱いをする。
…とあります。
先ほど挙げた例文を改めて見てみましょう。
1.については「前例を基準として処理をする」
2.については「正職員と同じような待遇である」と言い換えることができます。
つまり、どちらも準か准を使用すべきであることがわかります。
しかし「順ずる」という表記については、広辞苑・第六版に記載がありません。
順ずるは、準ずる・准ずるの誤用であるからです。
順という字は、順(したが)うと読むこともできます。
このとおり、「ルールや教えにしたがう」という意味があります。
準ずるの1.の意味とよく似ています。
そのため、混同して使用されやすいのかもしれません。
準・准という字が基準になぞらえる、物事の例となるものに合わせて扱うという意味であるのに比べ…
順には従順や帰順という言葉があるように、「その規定や意図通りにする」という少し強いニュアンスが含まれています。
浄土宗には、「順彼仏願故(彼の仏の願いに順ずる)」という言葉があります。
阿弥陀仏の願いに順って念ずるということですから、教えに従うという強い意志がそこには込められています。
このように漢字の意味をひも解いていくと、その違いを捉えることができます。
しかしながら、混同して使用されていくなかで、順ずるも将来的には一般的な言葉となっていくのかもしれません。
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