彫刻刀の種類・名前を紹介!全鋼製と付鋼製の違いとは?
小学校の版画の授業などで彫刻刀を使う機会があり、購入することになっているご家庭は多いのではないでしょうか?
彫刻刀は1種類ではなく、お店によっては単体で販売されていないケースも。
最低でも、5種類セットで売られている事が多いです。
これらをどうやって使いこなせばいいのか、戸惑うお子さんもいるかもしれません。
また、材質は全鋼製と二層鋼製(付鋼製)の2種類あり、価格にも差があるというのですが…
一体、どんな違いがあるというのでしょうか?
スポンサーリンク
彫刻刀の種類と名前を紹介!
彫刻や版画で使う彫刻刀は、繊細な切削加工をするための道具です。
柄に利用される素材は檜や朴が多いですが、他の素材が使われることもあります。
小学生が使うような安価な製品の場合は、柄を張り合わせずに刀身を打ち込んだ製品も多いです。
彫刻刀には様々な種類があり、種類ごとに特徴があります。
刃先の形状から名前が付いていて、「切り出し刀」「丸刀」「平刀」に加えて、「三角刀」がよく使われています。
あまり知られていませんが、他に「曲がり刀」や「両刃」「見当ノミ」「さらいノミ」もあります。
浮世絵が流行った時代によく使われていた切り出し刀は、刃先が斜めの形状をしています。
平刀は断面が平坦になっていて、反面を浅く彫る技法を使うときによく利用されます。
刃裏を上にして使用すると、板に刀が食い込まないです。
丸刀を使ってできた彫り跡を削って、平らにしていきます。
丸刀は断面が半円で、刃の幅狭いタイプは細く彫ることができます。
刃の幅が広いタイプは、不要な部分をさらう時に便利です。
三角刀はV型の断面が特徴で、直線的な線を彫るのに使われます。
刃先を版面に深く入れれば太い線を出すことができ、浅く入れると細い線を彫れます。
全鋼製と二層鋼製(付鋼製)の違いとは?
彫刻刀の材質は、大きく分けて全鋼製と二層鋼製(付鋼製)があります。
全鋼製は、一般的な鋼を使っています。
少々耐久性に劣りますが、通常の使用であれば十分です。
手に入れやすい材質なのでコストパフォーマンスが良く、安い価格で販売されているケースが多いです。
二層鋼製(付鋼製)は二層の金属が合わさったもので、下層に特殊鋼という非常に硬い材質が使われています。
上層は軟鉄が使われ、耐久性も優れています。
全鋼製の彫刻刀と比べると製造するのに手間がかかるため、価格は必然的にやや高くなります。
二層鋼製(付鋼製)は優れているものの、水分や汗には弱いです。
水分や汗が付いたまま放置するとサビが出る可能性があるので、使った後は乾いた布で水分を拭き取っておきます。
使っていると、刃は劣化します。
使っていない場合でも、手入れをしないと酸化して錆びることがあります。
刃に問題がある場合は、刃先を研ぐか新しいものと交換します。
彫刻刀を使う場合は、先端や進む方向に手を置いたり人に刃先を向けることは厳禁です。
作業をする場合は常に自分の手がある位置を意識し、周囲に人がいないか確認してから作業をすることが大事です。
彫刻刀の価格は、柄の材質やデザインなどによって変わります。
セットで売られているものが多いですが、単品でも販売されています。
1本あたり1000円前後で、セット販売よりも価格は高めです。
刃や柄に質の良い材料を求めれば、価格が高くなります。
スポンサーリンク
ツイート