いかなごのくぎ煮の歴史や由来。簡単な作り方も紹介!
全国に郷土料理はたくさんありますが、「いかなごのくぎ煮」もその中の一つと言ってもいいでしょう。
テレビや雑誌などでも良く見かけるご飯のお供に欠かせない、とても味わい深い逸品です。
今では通販やネットの効果もあってか、いかなごが採れる地域に住んでいる人でなくても、いかなごのくぎ煮を取り寄せて食べることができる時代となりました。
主にいかなご漁が行われる地域を中心として食されてきたいかなごのくぎ煮なのですが…
一体、いつから食べるようになったのでしょうか?
何か由来や歴史があったりするのでしょうか?
また、簡単な作り方やレシピについても説明していますので、参考にどうぞ。
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いかなごのくぎ煮を食べる時期は?
いかなごのくぎ煮を炊く旬の時期は、いなかごの漁がさかんになる2月の下旬ごろから3月下旬ごろと言われています。
いかなご漁が始まり春が近づくと、あちこちの家からいかなごのくぎ煮の香りがただよいます。
できあがったいかなごが折れた釘のように見えるために、くぎ煮と名づけられました。
お取り寄せなどでも見かけて、何度か食べた事があるという人もいるかもしれません。
いかなごのくぎ煮の歴史。食べられるようになった由来は?
いかなごのくぎ煮が生まれた由来としては…
兵庫県の淡路島や播磨地区、そして神戸方面にかけての瀬戸内海東部沿岸部である播磨灘や大阪湾あたりでいかなごがたくさん取れたということが挙げられます。
佃煮の一種なので平なべの中でたっぷりと作っておすそ分けをする事もあれば、この界隈ではたくさんのお店でも販売されるので、くぎ煮の良い香りが漂いだしたら春が来たとそんな風に思える味となっています。
いかなごを炊く時には、殆ど箸などを使ってかき混ぜたりする事はありません。
それをしてしまうと柔らかな身が崩れてしまい、団子状にくっついたりしてしまう原因となります。
醤油や砂糖、みりんや生姜などと一緒に水分がなくなるまでしっかりと炊きます。
半身地区や播磨地区で特に親しまれているのですが、歴史上それ以外の地区では関西であってもそれほど食べられてきていませんでした。
いかなごのくぎ煮の発祥の地としては歴史的に諸説あるのですが…
神戸市の垂水区のジェームス山異人館街に石碑がありますし、そうかと思えば神戸市長田区駒ケ林の駒林神社の大鳥居前にも石碑があるので。
神戸界隈に出かけた時には足を伸ばして見に行くのもまた、楽しい思い出となるでしょう。
いかなごのくぎ煮の簡単な作り方!
いかなごのくぎ煮に必要な材料は、醤油・酒・みりん・砂糖と生姜・水あめです。
甘さを出すための水あめですが、代わりにざらめを使用する方法もあります。
いかなごは、水揚げされて間もない新鮮なものを使用するようにしましょう。
レシピは、いかなご1kgに対して醤油が約200cc、みりんが150ccで酒は50ccです。
砂糖が、250g前後です。
生姜は100g辺りがオーソドックスですが、好みに合わせて上下させてください。
これらの量はあくまでも目安で、ある程度自由が許されているのが特徴です。
いかなごを水洗いして、千切りにしたしょうがと調味料を鍋にまとめて火にかけます。
煮立ったそこへいかなごを投入する際は、少しずつです。
傷みやすいためかき混ぜずに、アクを取った後は落としブタをして、30分ほど吹きこぼれない程度に強い火力で一気に炊き上げます。
その後は中火にして煮込み、煮汁が少なくなってきてから初めて数度かき混ぜて、汁気がなくなるまで煮詰めたら完成です。
まとめ
・いかなごのくぎ煮は、半身地区や播磨地区といった限られた地域で食べられてきた郷土料理のひとつ。
・いかなごのくぎ煮の歴史については諸説あるが、はっきりとした由来は見つかっていないようだ。
・いなかごの漁がさかんになる旬の時期・2月の下旬から3月下旬あたりといった短い期間の間にのみ炊かれ、食される。
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