わたしを離さないで・タイトルの意味は?(結末のネタバレ注意)

わたしを離さないで・タイトルの意味は?(結末のネタバレ注意)

 

綾瀬はるかさんが主役をつとめているドラマ「わたしを離さないで」タイトルの意味ってなんなのでしょうか?

 

 

「わたしを離さないで」は、2005年に発表された長編小説です。

 

 

2010年に映画化されて話題となったこの作品は、日本では2006年に翻訳された単行本が刊行。

 

2014年には舞台化までされています。

 

 

さらには、2016年の1月からは舞台を日本に置き換えたテレビドラマが放送される予定です。

 

 

このように世界中が魅せられた「わたしを離さないで」原作小説のあらすじをご紹介します。

 

ネタバレもありますので、注意して読み進めてください。

 

 

「わたしを離さないで」というタイトルの意味についても考えてみることにしましょう。

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「わたしを離さないで」小説のあらすじ

 

綾瀬はるかさんが主演の「わたしを離さないで」。

 

原作小説の舞台あイギリスなのですが、その設定を日本に置き換えて物語が展開されることになっています。

 

 

必ずしもドラマの展開が原作通りになるわけではありませんが…

 

むしろ、全く同じだったという例を見ませんが

 

 

結末のネタバレになってしまうかもしれませんので、くれぐれも注意して読み進めてくださいね。

 

 

舞台は、1990年代末のイギリスにあるヘールシャムと呼ばれる施設。

 

そこで生まれ育ち、大人になって「提供者」たちの世話をする「介護人」として働くキャシー・Hの子供時代が彼女の回想により語られていきます。

 

 

イギリスの寄宿舎生活のようなヘールシャム。

 

平和で穏やかな日常はそこにあるけれど、子供たちが受ける教育は外を知っている人間ならば奇妙だと思うプログラムばかり。

 

 

「展覧会」に出展するために力を入れる図工工作の授業、毎週実施される健康診断。

 

おまけに、「保護官」と呼ばれる教師たちの態度も奇妙。

 

 

でも、子供たちは毎日想像することに夢中で奇妙な事を奇妙とは思いません。

 

無邪気な日々はいつまでも続くかと思われましたが、ページが進むごとに違和感は大きくなって無視できなくなります。

 

 

そしてキャシーが15歳になったとき、生徒の夢を聞いた先生は突如生徒たちを集めてヘールシャムの残酷な真実を明かすのでした。

 

 

これ以上のあらすじはネタバレになってしまうので…

 

ドラマを観る楽しみが減ってしまうと思った方は見ないことをおすすめします。

 

「わたしを離さないで」小説の結末(ネタバレ注意)

 

キャシーや仲の良いトミー・ルースなど施設で生活している子どもたちは…

 

臓器提供をするために育てられている、クローン人間」だったのです。

 

「提供者」とは、大人になってから誰かに臓器を提供した人たちのことなのでした。

 

提供者は、当然ながら臓器提供を行えば行うほど体力や身体機能が落ちてゆきます。

 

彼ら「提供者」を介護するのが、「介護士」の仕事だったというわけです。

 

 

一足先に臓器提供をしていたルースがこの世を去り、ひそかに思いを馳せていたトミーともまた永遠の別れに。

 

そんな中、キャシーにも提供を開始する知らせが届くのでした。

 

 

キャシーは「失くしたものが集まる場所」と言われている「ノーフォークの地」で立ち尽くしながら、ルース・トミー・自分の運命について考えながら結末を迎えます。

 

「わたしを離さないで」タイトルの意味って?

 

ところで…

 

タイトル「わたしを離さないで」の意味は何なのでしょうか?

 

 

ちなみに原作小説の装丁は、カセットテープ。

 

このテープは、小説のタイトルになっている「Never let me go(わたしを離さないで)」という歌が収録されているものです。

 

幼いころのキャシーがこの曲を聴きながら踊り、その様子を見たマダムが涙するシーンが印象的でした。

 

 

「わたしを離さないで」では、キャシー・トミー・ルースの三角関係が描写されています。

 

 

小さい頃からいつも一緒に行動してきた3人。

 

しかしいつしかトミーとルースが交際しはじめ、孤独感を覚えるようになるキャシー。

 

 

キャシーがトミーに向けた想い、と解釈できなくもありませんが…

 

ルースがトミーと交際を始めた理由が「キャシーとトミーの仲に嫉妬していた」だったことから、ルースの想いとも解釈できなくもありません。

 

 

しかし、強いていうなら…

 

提供者(クローン人間)として生きざるを得なかった彼らの「無慈悲な運命を受け入れることを選んだ者たちの叫び」といった解釈もできるのではないでしょうか?

 

 

このように、このタイトル「わたしを離さないで」の意味は作中ではっきりと説明している場面は見当たりません。

 

物語を読み終わった時、タイトルの意味をどう解釈するかは読書自身に委ねられているのです。

 

 

わたしを離さないでのマダムとは何者?

 

マダムとは何者か。

 

 

それは主人公であるキャシーをはじめ、親友のルースやトミーといったヘールシャムで育った子供たちが無自覚にせよ自覚しているにせよ、必ず抱いただろう疑問です。

 

そしてこの問いかけは読者である私たちにも芽生えるものであり、「わたしを離さないで」という物語のキーを予感させる登場人物でもありました。

 

 

最初にマダムが登場するのは、キャシーが過ごしたヘールシャムでの日々のなかです。

 

 

ヘールシャムでは絵画や詩といった創作活動におかしいほどに子供たちの授業で取り入れ、それらは交換会という展示即売会の商品となりましたが…

 

出来の良い作品として選ばれたものは、すべて展示館と呼ばれる場所に送られる」という噂が子供たちの間で立っていました。

 

 

その展示館に持っていくためにヘールシャムに訪れる、灰色のスーツを着た女性こそマダムです。

 

 

この呼び名もヘールシャムの子供たちが教師である保護官の大人たちがそう呼んでいたから使っており、もちろん本名は別にあります。

 

ですが、それは横に置きましょう。

 

 

主人公にとっても読者にとっても揺り籠のようなヘールシャムの日々に、彼女という存在は異質でした。

 

 

ありふれた無垢な子供たちを目にして、虫を嫌うような嫌悪を抱くひとはいるでしょうか。

 

歌って踊っている子供を見て涙する理由はなんでしょうか。

 

 

この答えを主人公と読者が得るのは後半になってからですが、それは彼女のミステリアスなベールが剥がれる時である事を意味します。

 

 

そのときは彼女の印象はおおよそ変わっているでしょう。

 

何故なら彼女は普通の人間に戻っているのですから。

 

わたしを離さないで・介護人や提供者の意味とは?

 

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